NHK-FM「ジャパニーズ ゴールデン ポップス」 110326 高橋愛・新垣里沙・つんく 【1】

5期オーディションについて。

つんく「新垣はとにかく明るかった。5期ははじけるタイプばかりじゃなかったから、余計に新垣を入れたいと思った。あとモーニング娘。を大好きな感じも良かった」
つんく「高橋は顔のパーツが真ん中に寄ってるなーって思ったけど(笑)、それまでのモーニング娘。にない声と歌い方を聴いて『これは欲しいな』って思った。二次審査のときくらいにはもう『なるべく採りたいな』って思ってた」
新垣「つんくさんとの面接では、歌や曲についての難しいことを聞かれるのかなって思ってたけど、つんくさんは『飯田圭織ってどれくらい背が高いと思う?』みたいなことを質問してきて意外だった」
高橋「つんくさんとの面接では、まだつんくさんの眉毛が細かった頃で、ずっと眉毛ばかり見てた(笑)」

 どこかズレてる愛ちゃん(笑)。真剣にオーディションを受けてたことは間違いないのに、なぜかつんくさんの眉毛に注目してしまう。そういえば最近この「変なところでズレてる愛ちゃん」をあまり見なくなったなぁ。

新垣「私が加入したころには既にモーニング娘。内の先輩後輩関係がしっかりあったんですが、それはつんくさんから中澤さんにそういう先輩後輩関係をしっかりさせたほうがいいよっていう話をしたんですか?」
つんく「中澤たちにとっては、俺やシャ乱Qは"怖い兄ちゃんたち"だったと思う。彼女たちにとっては『既に売れてる芸能人』だし、俺らも当時はとんがってたし。だから俺らが現場に入っていったら、自然とメンバーは緊張してたと思う。だからそういう状況が2期以降のメンバーにも繰り返されていって、先輩後輩関係になったんじゃないか」

 当時のメンバーの性質によるところも大きいでしょうね。中澤さん・石黒さん・飯田さんあたりはいかにも"肉食系"な感じで、「芸能界で成功したい」っていう意識が強くて、上下関係にもうるさそう(笑)。中澤さんなんかは今では丸くなったかもしれないけど、当時はね…(笑)。
 それに対して吉澤さんや愛ちゃんがリーダーの時代は、先輩後輩関係はしっかり受け継いでるものの、そんなに先輩が後輩を威圧してる風でもないですね。特に9期は恵まれてるかも。実力者なのに全く偉ぶらないリーダーと9期のお喋りに付き合ってくれるさゆみんの存在は、先輩の輪の中に入っていく上でかなり大きいと思います。

つんくASAYANのときは、俺とメンバーをなるべく一緒に映さないようにしてた。レコーディングの映像のときも、ブースの中で一緒にいる映像はなるべく出さないようにしてた。
 それはモーニング娘。のファンになろうとしてくれてる人に『つんくがメンバーに接近してる
』と誤解されないため。当時、プロデューサーとアーティストが恋愛をすることが多かったけど、俺はそういうふうにならないプロデューサーになろうっていう意識があったから」

 結局、このルールはずっと守り通しましたね。偉い。
 つんく高橋がなりの対談本『てっぺん』でつんくさんは、
 「秋元(康)さんはよく、『つんくハロプロの中の誰かと結婚して初めて、プロデュースが完了するんだよ』っていうんです。それ、自分のことを正当化するためかどうか分からないけど(爆笑)」
 とも言ってますね。「ハロプロメンバーを性的な対象として見ちゃうと、1曲くらい爆発的な曲を作るかもしれないけど、多分続かない」し、そういうプロデュースを「自分で面白そうに思えない」とも。

新垣「5期は先輩たちの中になかなか入っていけなくて、いつも4人でいた」
高橋「しかもマネージャーさんに『個性がない』『キャラクターを出していかないと』って怒られて」
つんく「個性がないとか、そんなことないって。マネージャーも先輩タレントには注意しにくいけど、新人には言いやすいから、わかったようなことを言うのよ。中澤たちだって最初はヘナチョコだったし、みんなある程度やってきた経験の中で言ってるだけ。俺だってそうだし。俺はデビューしたのが大人になってからだったけど、お前たちは子供のときにデビューしたんだからそういう意味ではもっと難しい。
 お前たちが凄いのは一番長くモーニング娘。をやっていること。2,3年で辞めていったメンバーも何人もいるのに、10年やってる5期の高橋や新垣に対してヤイヤイ言うなって思う。長くやる難しさってあるのよ。
 後藤や辻加護が引っ掻き回した後だったから個性がないと思われたのかもしれないけど、十分個性はあるよ」

 新人のころの話だったのに「10年やってる5期の高橋や新垣に対してヤイヤイ言うな」と途中ちょっと話がズレましたが(笑)、つんくさんの5期のベテラン2人に対する気持ちはよく伝わってきました。