今夜もうさちゃんピース 120806 道重さゆみ

 今年の誕生日は、0時になって最初に来たお祝いメールが同期の田中れいなちゃんで、それがほんとに嬉しかった。0時に送ってくるなんて珍しいし、1番にメールしてくれたのも初めてだし、れいながケータイを持ちながら0時になるのを待ってくれてたのかなって思うと、なんかすごい萌える(笑)。
 去年までのれいなのお祝いメールは4〜5行くらいのありふれた内容だったけど、今年のはすごい感動するメールで、読んでて涙が止まらなかった。池袋サンシャインシティでのイベントに中澤さんが来てくれたとき私が泣いちゃったのを見て「さゆもいろいろ考えてるんだね。6期が一番上やけん頑張ろう」みたいに言ってくれて、そんなメールをもらったことなかったからすごい嬉しかった。
 まさか私とれいなが10年間もモーニング娘。で頑張ってるとは思わなかった。たしかにがむしゃらにはやって来たけど、最初の頃は「10年もいてやろう」とか思うほどガツガツした気持ちじゃなかった。それくらいの気持ちだった2人が今や一番先輩で、あとは去年入った8人の新メンバーっていう状況が改めてすごい不思議な感じがする。
 リーダーになって私の考え方がすごい変わってきた。リーダーになる前は、今までのリーダーを真似してまとめなくても、私は私らしく自由な感じでやっていけばいいって思ってたけど、いざリーダーになってみるとちゃんとしなきゃいけない場面があるのがわかってきたから。
 その点では、れいなに対して悪いなっていう気持ちもある。れいなと「6期の自由さで盛り上げよう」って言ってたのに、私がちょっと真面目になりすぎてるかもしれないから。でも、そのリーダーになる前との考え方のギャップはリーダーになってみなきゃわからなったし、私なりに判断した上でのことだった。
 れいなはそのことにも触れて「さゆらしさがあまりなくなってしまったけん、れいなはさみしい」みたいなことを書いてくれてた。すごい嬉しかった。
 モーニング娘。全員でいるときは「ちゃんとしなきゃ」っていう意識が強くなってきたけど、れいなと2人での仕事のときとかはこれまでどおりのさゆみでいられる。そういう時間があることは、心が休まるし楽しい。そのことを返信でれいなに伝えた。
 翌日はハロコンのリハーサルだったんだけど、私はラジオのお仕事で遅れて現場に行った。私が着く前に、ダンスレッスンでダンスの先生に「モーニング娘。、ここは好きな振付をしていいよ」って言われてたらしい。今までのれいなだったら早く終わりたいから「さゆはいないけど振り付けしちゃおうよ。後でさゆに教えればいいよね」ってなってたと思うのに、その日のれいなは「さゆが来るまで待っとく」って言って待っててくれた!そんなことは初めてのことだった。れいなのさゆみに対して、グループに対して、仕事に対しての姿勢が変わってきてるのが感じられて感動した。
 れいなに「昨日のお祝いメール、1番だったよー」って言うと、「マジで?!めっちゃ嬉しい!」って無邪気に喜んでて、かわいいなって思った。

 池袋サンシャインシティでのイベントに中澤さんが来るってマネージャーさんから聞いて、ステージへの呼び込みをするのも私だろうし、失礼のないようにしなきゃって緊張した。
 リーダーになってからは、一番連絡をとる先輩が中澤さんになった。現役メンバーとよりもたくさんメールをしてる。優しいことだけじゃなく、厳しいことも言ってくれる。新曲が出るたびに毎回「サイン書いてCDちょうだいね」って言ってくれる先輩は中澤さんだけ。
 中澤さんがいると怖いんだけど、安心する。不思議な存在。中澤さんの真の優しさが伝わってくるからだろうけど、それでそのイベントのときも安心しちゃって泣いちゃった。
 リーダーになって、結構たいへんなことがたくさんあって「リーダーってすごい難しいんだな」って思うことがすごく多かった。「今までのリーダーの人たちってマジですごいな」って思うし、さゆみはこうやって表で話すけど、今までの先輩たちはそんな大変さを表に出してもなかったんで、改めてすごい方たちだったんだなって思った。
 そして、私がリーダーになってすぐに『ステーシーズ』があったからメンバーと一緒にいることが少なくて、メンバーのこともよくわからないし、さみしかったりもして、そんないろんなことが積み重なった心理状態のときに中澤さんに会って、ホッとして嬉しくて泣いた。
 中澤さんが「今までのリーダーを真似しなくていいんだよ。しげちゃんはしげちゃんらしくしていいよ」って言ってくれたのがすごい嬉しかった。中澤さんはいつでも現役の味方でいてくれるんだなって思えて心強かった。

 現役メンバーよりも中澤さんと連絡をよく取るって、すごいことだなぁ。年齢が近かったり、愛ちゃんやガキさんみたいに長年一緒に活動した関係があるならわかるけど、そうじゃないのにそんなに交流があるなんて。グループの中で一番上のリーダーにとって、強がらずに頼りに出来る人が中澤さんなんだろうなー。
 リーダーの本当の大変さに就任してみてから気づいたさゆみんさゆみんの言う通り、今までのリーダーはそれを表に出さないようにしてたんだろうなぁ。ずっと愛ちゃんやガキさんを近くで見てきたはずのさゆみんがそう言うんだから。

 リーダーになってすぐの頃は特に、「リーダーとしてどうですか?」って聞かれることが多かった。その頃はまだ気持ちがまとまってなくて、ちゃんとした言葉にならなくてすごい悔しかった。だから何を聞かれてもいいように徹夜でコメントをチョー考えた。それをケータイにメモして、インタビューの前にそれを見返して頭に叩きこんでインタビューに臨んだ。テレビ番組の台本を見ながら「ここでこんな毒舌を言ってやろう」とか考えることはあったけど(笑)、グループのことをしっかり伝えようと思って徹夜をしたのは初めてだった。

 さゆみんトークやコメントの優秀さは、自分に対してのこういう厳しさがあるからこそ。
 さゆみんの号令で、メンバーにネタ帳の携帯を義務化してもいいんじゃないかなぁ。歌の得意なメンバー・ダンスの得意なメンバー・トークの得意なメンバーなどなど、いろんな個性のメンバーいるからモーニング娘。は面白いんであって、みんながさゆみんやはるなんみたいになるべきなんて思ってないです。でも最低限の努力として「話すネタに困らないようにする」工夫はどんなメンバーにも役立つんじゃないかと。

 ハロコンのリハではBerryz工房の曲は桃子ちゃんに付き合ってもらってダンスを教えてもらってた。で、逆にモーニング娘。の曲をさゆみが桃子ちゃんに教えてあげた。
 それをマネージャーさんが見て、「すごい意外な組合せ」って言ってた(笑)。さゆみたちは何もそんなことは考えずにやってたんだけど、傍から見たらすごい不思議な光景だったらしい。
 桃子ちゃんは子どもに教えるように私に振り付けを教えてくれて、教え方がすごい上手だった。