今夜もうさちゃんピース 121022 道重さゆみ

 池袋での新曲イベントでファンのみなさんの優しさや愛をすごい感じた。上の階から見てる人や後ろ側から見てる人もいて、それでも最後までずっと見てくれて、すごい愛されてるなって思った。
 イベントを観に来てる人たちのために「きっちりやりたい」っていう思いが強くなった。MCを任されるようになったから余計にそう思うようになったのかもしれないけど、とにかくきっちりやりたい。「ここで誰々にこう振って、こう言って」とか。
 以前のモーニング娘。だったらアバウトな台本でも面白く出来たかもしれないけど、今は入ったばかりのメンバーも多いしきっちり決めないとダメだと思った。
 きっちりしすぎたら面白さは減るかもしれないけど、でもそれは(過渡期で)そういう時期はしょうがないのかなと思う。歌やダンスのことはあまり言えないんだけど(笑)、MCやステージに立つことに対してひとつひとつしっかりさせていかなきゃダメだなって。
 それはコンサートでも同じ。私たちは車で会場まで連れて行ってもらって、本番に向かっていろんなケアをしてもらったりして楽をしてる。でもファンのみなさんはすごい遠くから来てくれる人もいるかもしれない。グッズを買うために早くから並んだ人もいるかもしれない。スタッフさんは私たちが会場に入る前にステージをきれいに作り上げてくれてる。今までもスタッフさんに感謝してたけど、リーダーになって『スタッフさんは何時入りだったんだろう…』っていうところまで考えるようになった。『私たちが(地方から)最終便で東京に帰るっていうことは、スタッフさんは今日東京に帰れるのかな…?』とか。コンサートで体力を使ってるから自分だけが大変だって思ってしまうときもあったけど、周りの人たちが大変なことをやってくれてるからこそ自分たちがステージで笑顔になれるんだな、とかそういうことを最近深く考えるようになった。
 ひとつひとつの仕事を手を抜かないようにやっていきたい。今までも手を抜いてやってきたつもりはないし、「テキトーにやってて、でもそれが楽しい」っていうスタイルがあってもいいとは思うんだけど、今は「しっかりやって、楽しい」っていうふうにしなきゃいけない時期だと思う。

 はいはい、賛成賛成(笑)。
 っていうか正確に言うと、僕はさゆみんのこういう考えに対してそもそも「賛成 or 反対」の意見を言うつもりすらなくて、「さゆみんに任せるわ」っていう気持ちなんですけどね(笑)。さゆみんのこの考えが「今のモーニング娘。の戦略として正しいかどうか」とかどうでもいい。誰よりもモーニング娘。や仕事現場のことをわかってるリーダー・道重さゆみがこれまでの経験知の中から考え抜いて至ったポリシーだから。
 予想される外野からの反論は「きっちり決められたMCはつまらない」「自由なMCのほうが楽しい」とかだろうけど、さゆみんはそんなのとっくに考慮した上で言ってるわけですしね。

 『笑っていいとも』にゲスト出演したときに柳原可奈子さんにお会いした。『いいとも』のリハに私服で参加して、その後、本番に備えて衣装に着替えると、柳原さんが『さっきの私服ですか…』って私の私服を見たことにすごい喜んでた(笑)。『最近ジーパンも履くの?』とか私服のことを結構聞かれた(笑)。
 「あ、この人…、マジなファンだな」って思った(笑)。「曲聴きました」「PV見てます」とか言う人なら”暖かく見守ってくれてるファン”だなって思うんだけど、柳原さんは暖かいというよりも熱かった(笑)。
 柳原さんはとにかくファン目線で『小田さくらちゃん、頑張ってね』『リーダーはこういうところではこんな感じなキャラだけど、ほんとは大人だもんね』とか言ってくれた。

 ん?
 もしかして、さくらちゃんは『笑っていいとも』に見学について行ってたのかな?

 自分的に「この番組はイケたな」って思う番組はお母さんやお姉ちゃんと一緒に観たりする。でも自分が「イケたな」って思う感覚と番組の方が「面白かった」って思う感覚が違ってて、その(自信のある)シーンが使われてなかったりすると「ここでさゆみチョー良いこと言ったんだけどカットされてるね」「この人より全然良いコメントしてたんだよ」とか言って弁解する(笑)。
 自分的に上手く行かなかったなって思う番組は絶対に一緒に見ない。自分の中で反省点はもうわかってるんだけど、一応確認するために1人で倍速で見る。
 そういうのをお母さんと一緒に見ると、お母さんがなんか優しかったりして、「気を使ってもらってるのが気まずい」みたいな空気になる(笑)。面白かった番組だと「〜が面白かったね」って言ってくれるんだけど、面白くなかった番組だと「かわいかったね」って言ってくれる(笑)。
 れいなみたいにお母さんと一緒に見てダメ出しとかされたら、さゆみはたぶんキレると思う。お母さんやお姉ちゃんに「あそここうやって言えばいいのに」とか「何でここで前に出ないの?」って言われたら「やってみろよー!」って言うと思う(笑)。
 ダメ出しをしない家族で良かったなって思う。コンサートでも、れいなはいつも「ダメ出ししてもらうためにママに観に来てもらう」って言ってるけど、さゆみは褒めてもらうために来てもらう。

 カップ麺の3分が待ちきれないから、まだ麺がカチカチのときから食べちゃう。「お腹すいたなー」って思ってすぐ食べたいから。しかも急いで食べる癖がある。

 コンサートの日にタクシーで現場に向かってて、ブラジャーを着けてないのに気づいた。そのときもう集合時間の10分前とかだったんだけど、でも一旦家に帰って集合時間に遅れちゃった。「Tシャツを着るときになんで気づかなかったんだろう…」って自分に対して苛立った。気づいてから家に帰るまでのタクシーの中の10分間はほんとにドキドキした。「ブラジャー着けてないのに外にいる」って思って。
 そう考えると、お姉ちゃんはわざとブラジャーを着けずに出かけたりして、「あ、今日私着けてないよ」とか普通に言うから、あの人すごいなって思う。

 ラジオでお父さんの話題を出すとチョー喜ぶ。異常なぐらいに(笑)。
 テレビ番組で「お父さんが昔天才だった」「幼稚園のころから何年何月何日は何曜日っていうのがすぐに言えた」みたいな話をした。そしたらお父さんがそこだけを編集して何十回も見てたらしい。

 お父さんがお姉ちゃんに小学6年生の分数のドリルをやらせて添削してて、そのことを私のブログで取り上げた。お父さんはそれもすっごい嬉しかったみたいで、一ヶ月後くらいにお父さんから「分数ドリルを載せてくれてありがとう」みたいなメールが来た(笑)。

 「お父さんがお姉ちゃんに小学6年生の分数のドリルをやらせて添削してる」っていうのも不思議だなぁ。お姉ちゃんももう大人なんだから、勉強させるにしても、学校教育の算数じゃなくてもっと生活に役立つ勉強をさせたほうが…。