ラジオ日本「立川志ら乃のサブカル天国」130305

 真野さんのハロプロ卒業コンサートを観に行った。
 以前から真野さんのコンサートには他のハロプロのコンサートとは違う一種独特なものを感じてて、それはなぜなんだろう?って思ってた。
 他のハロプロが”アイドル戦国時代”という状況に晒されてるのに対して、真野さんのコンサートはそれとは別次元で行われてる、ひとつの”文化”のように感じられる。「外来種のいない湖に生息しているアイドル」みたいな(笑)。ギスギスした感じがない。
 真野さんのコンサートでは開演前のファンの様子の映像をエンドロールで流すっていう演出があるんだけど、そこにとある会社のわりと偉い知り合いの人が大はしゃぎで映ってて「嬉しかっただろうなー」って思った(笑)。

 そういえば、真野ちゃんみたいにソロで活動してるアイドルって、メジャーどころではほぼいないですよね。グループに所属しながらソロシングルを出したりソロコンサートをしたりっていう、ソロで”も”やってる人はいるし、”アイドル女優がドラマの主題歌を歌ってソロシンガーデビュー”みたいなかたちならたまに見かけるけど。
 「アイドル戦国時代」とか言われてるから、真野ちゃんみたいなソロアイドルもたくさんいるんだろうなーってなんとなく思ってたけど、よくよく考えてみたら、真野ちゃんみたいなソロアイドルって今の時代はいないんだな…って。
 ”メンバー同士の関係性”や”メンバー同士でキャッキャッ言い合う”みたいな強力な萌えポイントのあるグループアイドルのほうが圧倒的に有利だということなんでしょうねー。僕がモーニング娘。を好きになったのにもそういう要因は多分にあると思うし。

 ここで面白いのは、真野ちゃんの活動形態や活動歴は”正統派アイドル”というべきものなのに、それが今のアイドル業界の中では異端だということ(笑)。あっ、じゃあ真野ちゃんは”正統派アイドル”というよりは”かつての正統派アイドル”って言うべきなんだ。80年代を中心としたある一時期に流行していたアイドルのスタイル。それが志ら乃さんが感じた”文化”につながるのかなぁ?
 でも、志ら乃さんは「真野さんのコンサートには」って言ってるから、もっとコンサート独特の雰囲気的な話なのかも…。

 志ら乃さんが感じた”文化”が、”かつての正統派アイドル”のようなスタイルから来るものだとすると、事務所は今の時代によくぞ「真野恵里菜」というチャレンジをしてくれたなーって思いますね。これは事務所の”古臭い”体質の副産物なのかも。ファンの人はアップフロントの”ちょっと古臭く見えたり保守的だったりする体質”みたいなものをあまり良いものとして見てない人が多いと思うんですけど、志ら乃さんが「真野恵里菜」から感じた”文化”はそんなアップフロントだからこそ成立させられたものなのかもしれないですねぇ。