Girls News〜ハロプロ 4月号 鈴木愛理インタビュー

愛理「あんなに忙しいももが仕事と大学の両立が出来て、私が両立出来ないなんてありえないと思って、ももの存在には背中を押された」

愛理「一時期『アーティストになりたい』っていう気持ちもあったけど、アイドルが歌えるし踊れるし演技も出来るし雑誌も載れるしっていういろんなことに挑戦出来る仕事だということに気づいて、自分はアイドルのほうが向いてるのかなって思うようになった。
 アイドルとしていろんな歌を歌っていければいい。ロックとかアニメっぽいのとかダンサブルなのとか。ブログのコメントやファンレターや握手会でファンのみなさんの声を聞けて、そういう声に支えてもらえるっていうのもアイドルならではだと思う」

 よくぞ言ってくれました。
 この気づきを同僚や後輩にも伝えていってほしいなぁ。
 僕がアイドルという存在の面白さ・いろんな仕事を包括する懐の深さに気づいたのは20歳過ぎてモーニング娘。のファンになってからで、高校生の頃とかは「アイドルを否定はしないけど、特に興味もないな」って感じでした。なので、ハロメンがアーティストになりたがってそうな空気を出してるのを見ると「アイドルのままでいいのに…。アイドルの素晴らしさに気づいてほしい。でもその年頃の子がアーティストに憧れる気持ちもわかる…」って複雑な気持ちになります(笑)。

 ”偉大なアイドル”ってすごいと思うんですよね。そこそこのアーティストよりも偉大なアイドルのほうがずっとすごい。美空ひばりさんとかピンクレディーさんとか松田聖子さんとか。
 僕は松浦亜弥さんも偉大なアイドルになれる逸材だと思いながら見てました。2000年代に入ってメディア環境が変わったので、テレビとラジオが絶大な影響力をもってた昔のアイドルのようにはいかないだろうし、松田聖子さんクラスにまでは届かないとは思ってたけど、それでも突出したソロアイドルとして00年代を通して活躍するんじゃないかなって。
 でも残念ながら松浦さんはアーティストを志向するようになっていっちゃいましたね。あややの歌い方が自己陶酔型になっていくにしたがって、あややが”偉大なアイドル”への道から遠ざかっていくのがわかって、寂しい気持ちと「能力があるのにもったいない…」っていうやるせない気持ちになったものです。

 ハロプロの中でもエース格の1人と見られてる愛理ちゃんが、アイドルという仕事の面白さ・懐の深さに気づいてこうやって自分の言葉で語ってくれたことは大きいです。まず「愛理ちゃんがアーティスト路線に流れない」という点が大きな収穫だし、この発言を聞いた後輩たちにも良い影響を与えると思うので。
 今は”アイドル戦国時代”というような言い方をされるように、アイドルという仕事もだいぶ肯定的に受け取られるようになってきたけど、やっぱり思春期になると、なんとなくアーティストに憧れちゃったり、「アイドルのままじゃダメなんだ」って思っちゃったりもすると思うんですよね。愛理ちゃんのこの「アイドルは幅広くいろんなことに挑戦できる魅力的な仕事」っていうアイドル観は全く正しいと思うし、ハロプロの中に広めていってほしいなって思います。

愛理「全日制の学校に行っちゃったので、プライベートな時間は全部学校に費やした。他のメンバーはプライベートな時間でファッションや美容を磨いてるけど、私はそういうのは大学を卒業してからになると思う(笑)。私は『今の年齢だから出来ること』を今しておきたい。
 高校時代は学校の友達と『どれだけ安く昼食を食べれるか』とかめっちゃ考えた(笑)。そういうのも、高校に行って、自分でバイトをしてお金を貯めるような友達がいるような環境だったからこそわかったことだし、そういう感覚を自分の中に持ててよかったなって思う。