南波一海のアイドル三十六房 130703 福田花音

福田「ハロプロエッグの頃から、あやちょとは同じ仲良しグループの中で一緒だったんです。お互いがあまり相手に対してガツガツ行くタイプじゃなかったから、そんなにベタベタした関係ではなかったけど、普通に仲良くしてきたと思います。普段メールとかもするし」
南波「どんなメールするんですか?」
福田「学校であったこととか、食べたものの報告とか。あと、リハの感想を言い合ったり、2期メンバーにどっちがどんなタイミングで注意するかを話し合うことも。あやちょと私のどっちかが言いすぎてもよくないから分担したり、『本番前に注意するのはよくないから、いつ注意しようか?』って相談したり」

 メインのトークゲストとは別に、ライブゲストを一組招くこの番組。
 普段ハロプロ以外のアイドルを見ない僕だけど、この番組で何回か他のアイドルの方々のライブを見てきて、「僕はハロプロのボーカルが好きなんだ」って改めて思いました。
 アイドルらしいかわいいらしい声色を作って歌う歌い方に冷めちゃうんですよね…。”生身”な感じがしないというか、”商品”な感じが強すぎるというか。

 一方、ハロプロはどうかというと、あくまでもそのメンバーの元々の声色を尊重しています。あやちょみたいに元々高くてかわいい声のメンバーもいるけど、そうじゃないメンバーに露骨にかわいらしい声を出させようとはしません。つんくさんの歌詞が乙女チックだからなんとなくかわいいイメージで聴こえちゃうかもしれないし、ユニゾンになるとそれぞれの声が中和されて「若い女の子たちの歌声」としてかわいい感じにまとまるんだけど、メンバー一人ひとりのボーカルを見てみると、作ったアイドル声はしていません。
 つんくさんの「メンバーの元々の声を活かす」っていう考え方がよく表れてるのが熊井友理奈ちゃんや矢島舞美ちゃんの使い方じゃないかなって思います。両者ともいわゆる「かわいらしい」っていうアイドル的な声色じゃなくて、歌い方も声色も「素朴」「飾り気がない」という感じですよね。でもこれまで多くのパートを任されたり、印象的なフレーズを割り振られてきました。

 もちろんこれは”程度問題”であって、ハロプロにも℃-ute『暑中お見舞い申し上げます』『桃色スパークリング』のような、かわいらしい声にディレクションされた曲もあります。でも、そういう曲はそんなに多くないし、かわいい声の出し方もそこまで露骨ではないんですよね。あくまでもメンバーの素の歌い方が基本で、それに少し味付けする程度。

 「萌えたいから、アイドルらしいかわいらしい声を作ってくれたほうがいい!」っていう人もいるでしょうが、どうやら僕はそっちのほうが”作り物”感が強すぎて引いちゃうみたいです。メンバーの素に近い歌声のほうが萌える(笑)。なので、僕にとってハロプロのボーカルディレクションっていうのは重要ですね。数々のアイドルがいる中で僕がハロプロを好きな理由の大きな一つだと思います。