モーニング娘。のフォーメーションダンス

 最近はメディアで、モーニング娘。の注目ポイントとしてフォーメーションダンスが取り上げられることが多いですね。それだったら「(自分的楽曲大賞第1位の)『愛の軍団』をもっとプッシュしていたらどうなっただろう?」とつい考えちゃいますねー。フォーメーションダンスという意味では『愛の軍団』は最もわかりやすくてフォーメーション的な面白さもすごくあると思うので。
 『愛の軍団』の楽曲のかっこよさは伝わりにくいものかもしれないけど、フォーメーションダンスの面白さから興味を持ってもらって、何回も再生して聴いてるうちにわかってもらえる可能性もあったんじゃないかなぁ。

 フォーメーションダンスを売りにするということで言えば、歌番組で曲を披露するときに、カメラ割的になかなかフォーメーションダンスの良さを見せられないのを、いつもちょっともどかしく思っちゃいます。まぁ、この思いはモーニング娘。が「フォーメーションダンス」っていう言い方を打ち出すよりもずっと前からあって、言っちゃえばモーニング娘。は『そうだ!We're ALIVE』あたりの時代で既にかなり魅力的なフォーメーションダンスを踊ってたんですよね。でも歌番組ではフォーメーションダンスの面白さを見せる撮り方にはならないから、ファンの人以外にはほとんど伝わらなかった。僕は通常のMVよりもダンスショットバージョンのほうが好きなことが多々ある人なので(笑)、歌番組のスタジオライブには「全体のダンスの良さをもっと見てもらえれば、興味を持ってもらえる可能性が高まると思うのに…」っていううっすらとした残念さをよく感じてしまいます。
 歌番組でダンスショットバージョンと同じことが出来ないのは、しょうがないことだとわかってはいるんですけどね。映像屋さん的に「Youtubeで見れるダンスショットと同じことをしてもしょうがない」「既存のダンスショットとは別の見せ方をしてこそ意味がある」というのもあるだろうし、「アップが見たいファンの人は多いはず」「アップでかわいさを見せるのが大事」っていう出演者や視聴者の期待に応えたい気持ちもあるだろうし、「アップも交えてダンスショットよりも良いものにしたい」という職人のプライドもあるだろうし。

 そんな見せ方の難しいスタジオライブの中でも、先日のBillboard Japanの『Help me!!』のスタジオライブ映像はすごく良くて、さすがにいつもモーニング娘。を推してくれてる平賀さんの企画だけはあるなぁって思いました。フォーメーションの面白さとメンバー個々を見せるのを両立させようと苦心してくれた様子が伝わって来るようで、「すごく細かく検討してカメラ割を考えてくれてたんだろうなー」って思って嬉しかったですね。
 たぶんあれでも文句を言うファンもいるとは思うんだけど、僕はあれ以上は望めないと思います。あれよりもダンスの良さを見せるとすればもう「Youtubeでダンスショット見ろ」しかない。それくらいよく出来たスタジオライブだと思いました。