「君はどんな顔で歌う 君はどんな声で笑う」〜モーニング娘。’14『時空を越え 宇宙を越え』〜

 『時空を越え 宇宙を越え』の「君はどんな顔で歌う 君はどんな声で笑う」っていう歌詞が実にハロプロっぽくて、良い感じだなって思います。つんく♂さんのメンバーに対する見方を表してるっていうか。

 普通の人が書いたら、「顔」と「声」を逆にして「君はどんな声で歌う 君はどんな顔で笑う」ってなると思うんですよね。そのほうがずっと自然だし。「どんな声で歌う」ならボーカリストとしての力量や資質、「どんな顔で笑う」ならアイドルとしてのルックスや(見た目の)愛らしさだし、とてもすっきりとわかりやすい。

 ところが、この曲では「どんな顔で歌う」「どんな声で笑う」とされていて、そこには「歌の上手さやルックスのかわいさだけではなく、その人の雰囲気や個性を重視してるよ」っていうつんく♂さんのメッセージが表されてるんだろうと思います。ハロプロのイズムがさり気なく表現された、なかなか味わい深い一節ですね。