つんく♂オフィシャルブログ『ハロプロ研修生 発表会2014〜春の公開実力診断テスト〜』

 http://ameblo.jp/tsunku-blog/entry-11864011974.html

 つんくさんのメンバー評が、「研修生に対してこんなところにまで言及・アドバイスしちゃうんだ…」って思う箇所がいくつかあって、なかなか興味深かったですねぇ。

 イメージ明るく上品でもあるし、単なるアイドル〜って感じでもないので、
そこを個性として今までのハロプロにはない新しい「らしさ」を作り上げてほしい。譜久村じゃないけど「山木」のキャラが成立すると勝ち。
山木梨沙

 去年のオーディションの時よりずっと自然にこなせてきていると思う。そういう意味では今時のアイドルっぽさがあるだろう。
MCもオーディションの時はこっちの質問が聞き取れてない面も多かったけど、
今回は空気も読め、自然とやれてたと思う。
キャラという意味で良いテンポ感を持っていた。
ただ、ハロプロの立ち位置として「今時」だけを求めているのではないので、
このゲンキさにプラスして、知性はもとより、音楽的要素も育ててほしい所だ。
横川夢衣

 ”ただ、ハロプロの立ち位置として「今時」だけを求めているのではないので”
 アイドル界におけるハロプロの立ち位置みたいなことって、普段から研修生に話してるのかなぁ?

 自己プロディース能力みたいなものを持っているタイプ。
幼い頃は「良く出来た子ねぇ〜」と褒められる事も多かっただろう。
子役タイプが頭打つのは思春期をむかえ、大人にスライドする頃。
今の彼女はそういう所に立っているだろう。当日吉澤が上手に突っ込んでくれてたけど、最終的に「アホ」な要素をどう取り入れて行くかによって、女性ファンの付き方が変わるだろう。歌の力、リズムはプロに必要な点は持ち備えているので、トータルの自分のあり方を一度再構築出来るかどうかがポイント。
要するに最終的に小さくまとまらない事が大切。
今までの褒められるポイントとは違う部分が要求されていくと思うので、
現場で経験して覚えて行く事が大切。
前もって予習しすぎると成長が止まる可能生が高い。周りも放っておく時期に入ったと思う。
牧野真莉愛

 ”最終的に「アホ」な要素をどう取り入れて行くかによって、女性ファンの付き方が変わるだろう”
 これはガチなアドバイスだなー。女性は自分を笑わせてくれる人に好感を持つ。つんく♂さんは「アホ」と言ってるけど、たぶん「ひょうきん」や「失敗やドジを笑い話にできる」とかも含んでいて、アイドルにしても若手女優にしても、女性からの支持を得る上では重要な要素ですよね。
 でも、13歳の子に対して言うには早過ぎるアドバイスのような気も(笑)。
 つんく♂さんがここまで熱く語るのだから「牧野だったら理解してくれる」っていう感触があった上で言ってるんでしょうけどね。

 ここに来て実力も充分。表現力も充分。良い意味で暖まってきたなと。選曲も「そこですか!」って感じでさすがです。
いつまでも「おこちゃまです」って顔は出来ないと思うので、その辺も
分かってきたのかな。落ち着きも感じました。前髪もよしでしょう。
ただ、ファルセットから実音に戻る時に不安定だったのと、
今回はこういう選曲だったから細かい事は判断出来ないにしても、
歌にはもっと「顔」がある。その表情の数を増やしていかないと、どっかで頭うちになるかなと思った。
浜浦彩乃

 ”いつまでも「おこちゃまです」って顔は出来ないと思うので、その辺も
分かってきたのかな”
 何気にキツい!(笑)
 文章全体に浜ちゃんへの期待感(要求水準の高さ)が感じられました。

洋楽なんかのコピーも自分でたくさんし、
良い意味でハロプロらしくないポジションでファンキーに育ってほしい。
岸本ゆめの

 あ、つんく♂さんとしては、そういう方向性に伸びる子が出てきてもいい、って考え方なんだなぁ。

 マイナーの歌を歌うのって実力が必要ですね。とくに切ない歌を歌う時って難しいでしょう。悲しい歌詞だからといってずっと悲しい顔で歌ってるのを見せられ続けると疲れるというか。
マイクホールドも上手でラップにもチャレンジし、いろんな意味でがんばったなと思います。
曲中、表情がずっと一緒に見えたのが勿体なかったです。
歌い終わった後の笑顔が抜群なだけ、歌中がずっと曲のイメージに
引っ張られて怖めだったのが勿体なかったです。
ただ、この指摘はかなり高度な指摘なので、今すぐ対応は出来ないとは思う。
そういう意味でも選曲も大切です。
羽賀朱音

曲の出頭の「知らなかった〜わ〜」「わ〜」をクレシェンドさせる時、
クラシック系の歌手なんかはほとんどの人がリズムの外に出て行きます。
ポップスの中では絶対にリズムを外してはいけないので、「わ〜」と
音符を伸ばす時もリズムを取りながら、そしてどこで終わるかを
しっかり示さなければならない。
「読んでよねぇえ」の「ねぇえ」も僕のイメージではその半分の時間で
歌い終えないといけないが、音符が長く聞こえてしまう。
それと同じようにダンスも腕を押し出す力や決めポーズをバチっと
決める筋肉は持っているが、音符と音符の間にリズムが無いので、
流れてしまう。
と、理屈を並べましたが、10歳そこそこで理屈で歌を歌ってるようでは先も見えてこない。とにかく歌いまくるしかないでしょう。
段原瑠々

 「以上の理屈を頭の片隅に置きながら、歌いまくれ」ということですね(笑)。アドバイス上手いなぁ。

 表現力も自己プロデュース力も持ってます。子役的な変な出来上がりでもなく
良いものを持っている。
ここまでは「子ども」というくくりの中に居たので「ゲンキ」も
総合的に「ゲンキ」という評価でよかったと思うが、ここから先、
どういう意味で「ゲンキ」になっていくか、それがポイントになるだろう。
佐々木莉佳子

 ”子役的な変な出来上がりでもなく、良いものを持っている”
 子役出身っぽい達者さはダメだよ、というメッセージ。

 ボディラインも大人びて来て、とても全体的な成長を感じた。
Twitterにも書いたが、胸に息が入りすぎて上ずった。
ピッチが高くなるって奴だ。これは歌の上手いアマチュアに多い。
俺もアマチュア時代のビデオとかみると良くやってる。
自分は気持ちええんやが、歌ってる時は外れてるのが分からないって奴。
室田瑞希

 バラードを歌う人に多い、「私の歌をきけ〜」みたいな威圧感もなくすんなり聞く事が出来たのがやはり一番の評価である。
単にこの曲が好きで、これまでもたくさん歌って来たんだろうなと感じる事が出来たからだ。やはり若い時期にどんだけ歌を歌うか、好きになるかというのは大切だと感じた。
田中可恋

 ”バラードを歌う人に多い、「私の歌をきけ〜」みたいな威圧感もなくすんなり聞く事が出来たのがやはり一番の評価である”
 これは、僕がハロプロのボーカルが好きな理由の一つでもあるなぁ。
 「私の歌をきけ〜」タイプのボーカリストは聴いてて萎えるんですよね(笑)。歌ってる人の中での優先順位が、歌の上手さをアピール>>>>歌の表現になってて、歌や歌ってる姿にそれが滲み出てるから。そうなるともう「はいはい、上手いですね。技術的には」「声量がすごーい(棒)」としか思えなくて…。
 ハロプロにも「私の歌をきけ〜」タイプになってしまった子も稀にいるけど、ほとんどのメンバーは「歌の上手さをアピール」よりも「歌の表現」を大切にしてくれているので、この教育方針は今後も継続していってほしいものです。