RIHO-DELI 2014 140420 鞘師里保

鞘師「オーディションのときは自分のダンスは無敵だと思ってた。自分の体はダンスのための機械だと思ってた(笑)。
 でもモーニング娘。に入ってパフォーマンスすることになって、『上手いだけじゃダメなんだな』って思った。私は歌に苦手意識を持ちながらモーニング娘。に入ったけど、ライブだと一番大事にされるのは歌。まず最初に歌があって、その後についてくるものとしてダンスがある。歌の世界観やメッセージを伝えるためにダンスを使う。そういうかたちを初めて知った。それまでの私は「ダンスで魅せる」っていうことしか知らなかった。
 モーニング娘。に入ってそういうことを学んだとき、自分のダンスで(歌の世界を)伝えられてるかがすごい不安に感じた。
 最初の頃は『全部一緒に見える』『キッズダンサーに見える』って言われることが多かった。
 ダンスを習ってなかった子は急にグーンと伸びたりもするけど、私は元々ダンスをやってたからそういう劇的な変化も出来なくて、他の子の成長と比べたときに自分が伸び悩んでるように感じることも多かった。『何で変われないんだろう…』って思った。
 自分の理想だけがどんどん膨らんでいって、自分のダンスを見返したときに『思い通りにできないな…』って思うこともあった。
 『ダンスではモーニング娘。の中で一番』って言える自信もあるけど、ファンの人の中には『里保ちゃんのダンスも好きだけどあの子のダンスのほうが好き』って言う方もいたりして、『私はずっとダンスやってたのに!』っていうプライドで悩んだことも。

 今日いろんな方のダンスの動画を見てて、改めて三浦大知さんのダンスを見て、吸い込まれるように感じたし、ダンスの中に物語があるように思った。『CGなんじゃないか』『加工してるんじゃないか』って思えるくらい三浦さんと他のダンサーの方たちの息が合ってた。でもそれだけ揃ってるのに、それぞれに個性があった。モーニング娘。もそういうところを目指したいなって思った。自分たちももっと頑張らなきゃって思わされた。
 そして、『私は私のパフォーマンスを見てる人にこうやって(今私が三浦大知さんのパフォーマンスを見て思ってるようなことを)思わせたいんだ』って気づいた」